Gelletta®(ジュレッタ)開発ストーリー

愛する家族にはいつまでも元気に長生きして欲しい。
これは愛犬家・愛猫家の共通の願いではないでしょうか。

そんな「うちのコの健康寿命をなるべく伸ばしたい」という想いで作られた、世界初*水分補給のための犬猫用ゼリーの素「Gelletta®(ジュレッタ)」は、健康維持に欠かせないお水を「飲む」のではなく「食べる」という発想の転換から生まれたユニークな商品です。*当社調べ

「愛猫を救いたい」実体験から生まれた新しい健康ケア食品

Gelletta®(ジュレッタ)は「食べるお水」というコンセプトで開発された、新しい健康ケア食品です。愛犬愛猫が喜んでおいしく食べることで必要な水分量を摂取できるという利点があります。

継続的に利用することで実際に尿量が増えたとのお声をいただいています。
今までになかった方法で水分補給をサポートするGelletta®(ジュレッタ)はどのようにして生まれたのでしょうか?

『予防医学』との出会い

Gelletta®(ジュレッタ)の開発者である筆者は元々IT企業でエンジニアをしていましたが、ペットロスをきっかけに愛玩動物の健康と栄養について深い興味を持つようになりました。

そして、辿り着いたのが『予防医学』という考え方でした。

予防医学とは簡単にいえば「病気にかからないように予防する」という考え方です。
病気にかかってから治すのではなく、病気になりにくい体作りを推進して健康を維持することを目的としています。

引用元:「予防医学」とはどういった考え方?https://www.iken.ac.jp/work_books/19552/

人間の場合、一般的になってきている考え方ですが、動物の世界ではまだあまり広く知られていないようでした。

病気になってから動物病院に頼るのではなく、病気になる前に予防する。
日頃から病気になりにくい体を作る。

愛玩動物に対してもそんな意識を当たり前の感覚にしたい。そう強く思いました。

まずはペットの栄養学を基礎から勉強するために、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士、ペットフード販売士の資格を取得しました。
その過程で、「獣医師ではない自分が愛玩動物の健康維持のためにできることはなんだろう」という思いを常に持ち続けていました。

 

愛猫みかんの絶食

そんな折、なんと我が家の愛猫みかんが突然食欲不振になり、頑として食事を取らないお水も飲まないという困った事態が降りかかりました。

みかんは臆病で神経質な猫です。
コロナ禍により急変した我が家の環境に大きなストレスを感じてしまったようでした。

 

日に日に痩せていき、ふわふわだった被毛はぱらぱらと抜け落ち、毛艶もあっという間にぱさぱさに…
(上記の写真は元気な時に撮りました。今振り返ると、がりがりにやせてしまった状態を写真に残しておけばよかったと思いますが、当時はそんな余裕は全くなかったので当時の写真は1枚も残っていません。)

獣医師に診てもらっても絶食の原因は分からず、目に見えて元気がなくなっていく姿を見て筆者は途方に暮れました。

水分は生命活動にとってなくてはならない大変重要な栄養素です。


ごはんを食べない、お水も飲まないでいると、生きものは脱水状態になります。
脱水が続くと食欲が落ちます。
つまり、一度ごはんを食べない状態が始まると、脱水、食欲不振、さらなる絶食という悪循環に入ってしまいます。

猫の脱水状態といえばすぐ思い浮かぶのは腎臓へのダメージです。
猫の宿命ともいえる腎臓病と水分は密接な関係があります。
脱水状態が長く続くと、腎臓に大きなダメージを受け命にも関わる深刻な事態を引き起こします。

みかんには動物病院で点滴を打ち強制的に水分補給する方法も試しましたが、これは一時的な処置でしかありません。みかんにとっても大きなストレスになるのが心苦しかったことを覚えています。

そこでペット栄養学で得た知識を総動員し、完全肉食動物である猫の食性にふさわしく、自発的な水分摂取を促せる解決策をあれこれ試しました。

そして生まれたのがジュレッタのアイデアでした。

試作一号

「猫が好む動物性の味付けをしたお水をゼラチンで固形状にする。ゼラチン質は動物の皮や骨に多く含まれるから、猫が好む味になるはず…」

そう考えた筆者は早速、鶏肉の茹で汁に市販のゼラチンを溶かし冷蔵庫で冷やし固めました。
初めて作った猫用ゼリーは油脂が表面に浮き不透明で、なんとも不格好な見た目でした。
ところが弱々しくうずくまっているみかんの鼻先に出してみたら、すんすんとにおいを嗅いだ後、ぺろっと舐めてくれたのです…!
食べやすいように少し砕いて、手から食べさせたら少量ずつ自力で食べ始めてくれました…!

このときの感動は今でも忘れません。
ひさしぶりに自力で水分補給をしたみかんはこの頃から食欲が戻ってきました。
今ではすっかり元気になり、元気に過ごしています。
年に1回の健康診断でも何の問題もなく健康そのものです。

猫の水分補給問題は一生付き合っていかないといけない課題です。
この試作品にたどり着くまで筆者もいろいろな方法を調べて実践してきました。
その中で、お水をこのような形で飲ませる方法を叶えてくれる商品は見当たりませんでした。

シニア猫の8割が発症するという腎臓病。
背景には、遺伝的な要因の他に慢性的な水分不足が大きいと言われています。

筆者が愛猫みかんのために作ったこのゼリーをもっとたくさんの猫に届けることができれば、「病気になりにくい体づくり」に貢献できるのは?と思いました。

しかし、商品化の壁は思っていたより高かったのです。

 

五里霧中の開発

(水分補給の問題を解決する新しい手段を見つけた!)と大喜びした筆者でしたが、実はこの試作一号、問題がありました。我が家には食いしん坊で甘えん坊の別の猫(こんぶ)もいます。


こんぶはご覧の通り、食欲旺盛な猫です。
みかんのように繊細ではなく食べ物の好き嫌いもしないのですが、胃腸が弱く慣れないものを食べるとすぐにお腹を壊します。

Gelletta®(ジュレッタ)試作品一号はこんぶにも与えたのですが、みかんには見られなかった軟便の症状が出てしまいました。
お肉の種類や調理方法を変えて検証したところ、原因はおそらく脂質の多さでした。

また商品化するとなると、もっと手軽に作れるものでなくてはいけませんし、ゼラチンとの配合バランスなども考慮する必要があります。

「ペット用ゼリーを作る」
アイデアはシンプルですが、これをゼロからのスタートで食品業界の知識が全くない素人が独りで開発し始めたので分からないことだらけでした。

「ちょっと特殊な条件を満たすこんな素材が欲しい!」と思っても、どこでその素材を仕入れたらいいか分からない、例え分かったとしても、すぐには購入できない、サンプルすら入手できない、といった事が続きました。

サンプルを入手して数カ月間試作を繰り返し、栄養成分的にも非常に低カロリーで低ミネラル、そしてお腹の弱いこんぶが食べても全く問題のない試作品ができあがりました。

そしてペットフードを作り、それを販売するには、各種関連法規(ペットフード安全法、食品衛生法、食品表示法、景品表示法、薬機法など)を調べ、ルールをクリアするという壁もあります。

ですが、ありがたいことにたくさんの方の知恵をお借りすることができ、なんとか形になり2020年10月末についに発売にこぎつけました。

お客様からの反応

発売当初はとにかく知名度がなく全く売れずに、心が折れそうな日が続きました。
筆者はInstagramなどのSNSはそれまで使ったことがありませんでしたが、とにかく情報発信を続けるしかないと自分で自分のおしりをたたいて投稿を続けました。

(私のようにペットの水分補給について悩む飼い主の方はきっとたくさんいるはず)と信じて発信をしていたら少しずつ反応が返ってくるようになりました。
Gelletta®(ジュレッタ)が少しずつ売れるようになってきたある日、とあるリピーターのお客様の投稿が筆者の目に飛び込んできました。

 

これは猫用スマートトイレで計測されたデータです。3月14日頃にジュレッタを食べ始めてから、排尿が増えたことがわかります。

それはジュレッタを食べ始めた日を境にぐっと増えた猫の尿量を表した線でした。

このグラフとコメントから読み取れた事実は「Gelletta®(ジュレッタ)を食べ始めてから、猫のおしっこの量が増えた」ということです。

尿石症や膀胱炎は、おしっこの量が少ないと発症リスクが上がる病気です。治療が遅れると命に関わります。

体外に排出されず腎臓や膀胱内に滞留した尿には毒素が多く含まれ、細菌が多く繁殖する条件が整ってしまいます。細菌は体内に炎症を起こすだけでなく、ミネラル分が結晶化した石を大きくしてしまいます。

治療には「もっとお水を飲ませる」ことが鉄則ですが、こんな単純なことが意外と難しいのです。

猫は元々砂漠の生き物なので、積極的に水を欲さないことが多いですし、ドライフードにお水をかけてふやかす方法などもありますが、グルメな猫は食べてくれないこともあります(我が家の愛猫みかんはそうでした)。

これらの病気に水分不足が関連していることを知らない飼い主の方がまだまだ多くいらっしゃいます。

Gelletta®(ジュレッタ)が実際に健康寿命ケアとして活躍しているのを目の当たりにし、非常に感動しました。


また、別のとあるお客様との会話でとても印象深かった言葉がありました。

そのお客様は、猫の飼育経験がなかったそうですが御縁があり数カ月前に仔猫を譲り受けたそうです。

ですが、引き取ってから1カ月もしない内に突発性膀胱炎※を発症してしまったそうです。(※主にストレスで起こる病気。猫ではそこまで珍しい病気ではなく、環境の変化や季節の変わり目で発症する猫もいます。)

「とにかく水を飲ませなくては」と必死になって調べている時にGelletta®(ジュレッタ)の存在を知ったそうです。

その時の気持ちを『救われた』と表現していらしたのが心に残っています。

ただお水を水飲みボウルに入れて置いて猫が飲むのを待っているだけでなく、まだ他にも選択肢があるんだ、試せることがあるんだ、と。

この思いは、前述の筆者の体験と重なるものでした。

「今日こそは飲んでくれますように…」と祈るだけで、それ以上は何もできなかった無力さを感じていた頃、ようやく「これなら食べてくれる!解決策が見つかった!」という瞬間。

お客様も、あの時の筆者と同じように、安堵感と喜びに包まれたのだと思います。

心から「Gelletta®(ジュレッタ)を開発してよかった!」と思えた、忘れられないエピソードです。

開発者の想い

ジュレッタは、開発した筆者がペットロスを乗り越え、自分の家族である愛猫のために産み出した商品です。

生きものとお水の問題は切っても切れない関係にあり、同じようなことで悩んでいる方はきっとたくさんいると思います。

もっと多くの猫、そして犬を救うために、Gelletta®(ジュレッタ)の存在を広く知ってもらいたいです。

Gelletta®(ジュレッタ)は水分補給という観点で開発しましたが、予防医学には他にも様々な切り口があります。今後はその中から1つずつ、効果や実現可能性を踏まえ、新たな商品の開発に着手していきたいと考えています。

合同会社Wisham 代表社員 鈴木綾子