老猫に与えてもいいおやつは?成分の選び方とシニア猫への与え方を解説

愛猫がシニア期に入ると、若い頃と同じおやつをそのまま与えてもいいのか悩む飼い主さんは少なくありません。老猫の体は年齢とともに変化するため、おやつ選びや含まれる成分にも配慮が必要です。
この記事では、シニア猫に与えてもいいおやつの条件や、チェックすべき成分、シニア猫への正しいおやつの与え方を分かりやすく解説します。
老猫・シニア猫とはいつから?年齢の目安を知っておこう

一般的に、猫は7歳前後からシニア期(高齢期)に入るとされています。人間でいうと40代後半にあたり、見た目は元気でも少しずつ体調や代謝に変化が現れ始める時期です。
さらに15歳前後を過ぎると「ハイシニア期」と呼ばれ、運動量が減ったり、食事の好みが変わったりすることが多くなります。愛猫の年齢に合わせて、日々の食事やおやつを見直してあげましょう。
老猫の体はどう変わる?おやつ選びに関係する変化
老猫におやつを与える際、知っておきたいのが「体の変化」です。加齢にともない、猫の体内や行動には以下のような変化が起こります。
消化機能・代謝の低下および筋力の低下

消化液の分泌が減り、胃腸の働きが弱くなります。また、代謝が落ちるため、若い頃と同じ量を食べていると肥満になりやすくなる一方、ハイシニアになると逆に栄養を吸収しにくく痩せてしまうこともあります。
また、筋力が落ちて腸の蠕動(ぜんどう)運動が弱くなるため便秘になりやすくなります。
歯や口腔の変化(硬いものが食べにくくなる)

歯周病や歯の欠け、筋力の低下により、硬いドライタイプのおやつや大きなジャーキーなどが噛みにくくなります。
(この頃、うちのコの食欲が落ちたな…)と思っていたけど実は歯が痛くて食べられなかったというケースもよくあります。
嗅覚の鈍化による食欲の変化>

老化によりにおいを感じにくくなることで、食欲が落ちたり、今まで好きだったフードへの興味が薄れたりすることがあります。
猫にとって嗅覚は五感の中で最も大きな割合を占める感覚なので、この変化は大きな影響を与えると思われます。
腎臓への負担の増加
高齢の猫は、慢性腎臓病を発症するリスクが非常に高くなります。そのため、塩分(ナトリウム)やリン、アミノ酸スコアの低いタンパク質など、腎臓に負担をかける成分には注意が必要です。
老猫に与えてもいいおやつの条件とは?チェックしたい成分
シニア猫の体に優しく、安心して与えてもいいおやつを選ぶには、どのような成分に注目すればよいのでしょうか。大切な4つのポイントを解説します。
水分を一緒に補えること

シニア猫は喉の渇きを感じにくくなり、自発的に水を飲む量が減りがちです。また老化により、体内に水分を維持する機能も衰えてきます。水分不足は腎臓への負担を大きくするため、おやつを通じて自然に水分補給ができるものが理想です。スープタイプやゼリータイプ、ペースト状など、水分含有量の多いおやつを選んであげましょう。
余計な添加物が入っていない、安心できる原材料であること

内臓機能が低下している老猫には、できるだけ体に負担をかけない原材料のものを選びたいところです。人工着色料や香料、過剰な保存料などの添加物が使われていない、シンプルでナチュラルな成分のおやつが安心です。
消化しやすく、栄養価の高い動物性成分が含まれていること

猫は本来、完全な肉食動物です。弱った胃腸でもスムーズに消化できるよう、消化吸収の良い動物性タンパク質が主原料のものを選びましょう。少量でも効率よくエネルギーや栄養を補給できるものが向いています。
良質なタンパク質を選ぶポイントは「アミノ酸スコア」です。
アミノ酸スコアとは食事中の必須アミノ酸の含有比率で、タンパク質の「質」を表す指標です。アミノ酸スコアが高い食事ほど体内に効率よく吸収されるということです。
猫にとってアミノ酸スコアが高い食材、それは動物性タンパク質です。シニア猫のおやつを選ぶ際だけでなく、猫の食事において欠かせない観点と言えるでしょう。
抗酸化作用の高いものを選ぶこと
「老化」の主な原因は、呼吸で取り入れた酸素の一部が変化した「活性酸素」が、体の細胞を傷つける「酸化」です。抗酸化作用とは、この活性酸素の働きを抑えたり取り除いたりする力のことです。抗酸化物質を食事などで補うことで、細胞のサビつきを防ぎ、若々しさを保つことができると言われています。
体内の防御システムによる抗酸化力もありますが、これには限界がありますし加齢により衰えてきますので、食事から栄養素を補うことが大切です。
成分で挙げると、ビタミンE、ビタミンC、アントシアニン(アントシアニジン)などのポリフェノール、アスタキサンチン、フラボノイドなどがあります。
老猫へのおやつの与え方と量の目安
老猫におやつを与えるときは、以下の点に気をつけましょう。
1日の適切な量を守る
おやつは1日の必要カロリーの「10%〜20%以内」が目安ですが、運動量の減った老猫の場合は10%未満に抑えるのが無難です。おやつを与えた分、主食(総合栄養食)の量を調整してください。
食べやすい工夫をする
硬いおやつは小さくちぎる、ぬるま湯でふやかす、ペースト状にして与えるなど、愛猫の歯や顎の状態に合わせて形を工夫してあげましょう。少し温めて香りを立たせると、嗅覚が落ちた老猫の食欲を刺激することができます。
体調に合わせる
持病があり、獣医師から食事制限(療法食など)を指示されている場合は、自己判断でおやつを与えず、必ず事前に医師に相談してください。
まとめ
シニア期を迎えた老猫にとって、おやつは単なる栄養補給だけでなく、飼い主さんとの大切なコミュニケーションの時間であり、生きる喜びにもつながります。
老猫の体の変化に寄り添い、「水分が摂れるもの」「消化に良い安心な成分」といった条件を満たしたおやつを選ぶことで、健康を維持しながら楽しいおやつタイムを過ごさせてあげましょう。
ジュレッタ開発者の想い
開発のきっかけは、愛する猫・みかんが突然水も食事も摂れなくなったこと。
「水を飲ませる」ではなく「食べさせる」発想で、水分含有率95%のゼリーおやつ「Gelletta®(ジュレッタ)」を開発した鈴木の開発ストーリーをぜひお読みください。
愛猫の水分補給に悩む飼い主様におすすめ!
著者情報 | 開発者執筆
◆合同会社Wisham 代表社員 鈴木綾子
ペットロスをきっかけに愛玩動物の予防医学に目覚め、犬猫の栄養学を深く学び始める。ペット栄養管理士・愛玩動物飼養管理士・ペットフード販売士の資格を取得。
「病気になりにくいからだづくり」を実現したいという思いからWishamを設立し、犬猫用健康ケア食品「Gelletta(ジュレッタ)」の開発・販売のほか、ペットの食と健康に関する情報発信に取り組んでいる。

